対策される戦士と、対策し返す戦士

オールマイティカードとしての立場を堅持し続けてきた戦士という職業。いまのところ、闘戦記においても非常に多くのパーティに入り込んでいる印象だ。みんなの家の冷蔵庫の下とかにも入り込んでいるかもしれんぞ、戦士が。

とはいえ、今回の戦士の立場は常闇時代ほどには盤石ではない、という話もある。そのあまりの「安定感」にユーザー側からすら不安視されるほどだった戦士という職業は、ここにきて明確に「対策」されはじめているからだ。
 

戦士が意識された戦場

 まず単純なコトとして、闘戦記の敵は2体である。常闇、とくにダクキンでは2人の戦士が延々と真やいばを維持し続けるという戦術が広く用いられたが、今回はそれができない。

 次に、真やいばおよびやいばくだきというウェポンへの、幅広い対策。
 お気づきの人も多いだろう、獣魔ローガストは自身へのヘナトスによって頻繁に怒る。そして即座に「覚醒の咆哮」で自身にバイキをかけてくる。このギミックにより戦士が安直に敵戦力を抑えにいくと、逆にパワーアップさせかねないという事態になっている。「頻繁に怒る」というのはそれ単独でも敵が強くなって厄介なので、戦士のお家芸である「使い得」のやいば系特技が少しばかりリスキーになった。

 さらに、後半になると「獣魔の咆哮」によって敵2体分の悪い効果を同時に消したりもしてくる。それなりに頻度も高いので、後半戦はやいば系特技の存在感がさらに一段と薄れる。真やいばが既定の時間分だけ効力を発揮する保証がなくなった、というのが常闇にはあまり見られなかった点だ。

 ちなみにレギルラッゾのほうも「ひかりのはどう」を搭載している。これでもかという感じだ。

 ここで挙げた闘戦記の性質はけっして戦士だけをピンポイントに困らせているワケではないけれど、やはり戦士への風当たりがもっとも強そうだ。「存在が意識されている」という感じが強い。ついに戦士万能時代の幕が降りるのだろうか。
 

とはいえ健在の安定感

 しかし「戦士に不遇の時代が来たのか」と言われれば、全然そんなふうに見えない。最初に書いたように、戦士は今日も引く手あまたに使われている。

 抜群の耐久力、会心による安定した火力、そして対策されたとはいっても相変わらず戦況を変える力をもった真やいばなど、戦士にはまだ有り余るほどの起用理由がある。

 そしてローガストが戦士を対策していると書いたが、対策はさらなる対策で返してやればいいのだ
 やいばに対する怒りは、敵と自分のターンを調整して即座にロスアタすることで「覚醒の咆哮」をさせる時間をあたえないまま解除することができる。「獣魔の咆哮」によるデバフ解除にしても、それを確認してから真やいばを撃てば少なくとも即座に解除されることはなくなる。こういうふうに敵の裏をかくと、えもいわれぬ爽快感があるよね。
 

 要は、思考停止気味に立ち回ることが以前よりは制限されたというだけで、戦士のチカラはまだまだ十分に発揮できるようになっている。個人的には闘戦記のこういうところはすごく良くできているなあと思わされた。かりに「真やいば自体が効かない」とか「ヘナトス自体がほぼ機能しない」といった安直なカタチで対策されてしまったら、とても寂しいことになっていただろうから。先述の「えもいわれぬ爽快感」も、よくよく考えれば作り手によって「与えられたモノ」なのかもしれないね。